
失敗させると自信がなくなるかな

失敗して苦手になられるのは困るのよね…
親なら、きっと誰もが思うことです。
でもある日、私は気づきました。
失敗をなくすことよりも、失敗したときにどう寄り添うかのほうが、ずっと大事なのかもしれない、と。
「はみだしてるよ」で泣いた日
小さな一言が、子どもの心を大きく揺らすことがあります。
娘は、お絵描きや色塗りが好きです。
でも、正直に言えば不器用です。
きれいに塗るのは苦手で、よくはみ出します。
ある日、保育園で
「はみだしてるよー」
と軽く言われたそうです。
相手の子に悪気はまったくありません。
よくある、何気ない一言です。
でも娘は泣きました。
怒って泣いたと、加配の先生から聞きました。
娘は、自分では「塗れている」と思っていたのです。
だからこそ、否定されたように感じたのでしょう。
そして家で言いました。
「もう塗り絵、やらない」
できていない事実より、できている部分を見る
失敗のあとに何を見るかで、未来は変わります。
確かに、塗れてはいませんでした。
でも私は、まずここを見ました。
髪と服と肌、ちゃんと色を変えている。
ピンクの髪にしている。
好きな色をたくさん使っている。

ピンクの髪、かわいいじゃん。マイメロちゃんとおそろいだね。
そう言うと、娘は嬉しそうに笑って、その絵の説明をしだしました。
「髪型もマイメロちゃんみたいに二つに結んでて~」
できていない部分より、できている部分を先に見る。
それだけで、表情が変わりました。
やめさせない工夫は、甘やかしではない
方法を変えることは、逃げではありません。

はみ出すのが気になるなら、消せるやつで書いたらいいんじゃない?
と伝えて、クレヨンではなく色鉛筆を提案しました。
でも筆圧が弱くて渋ります。
そこで、消せるペンを貸しました。
描いては消して、また描いて。
とても楽しそうでした。
次の日、100均でいろんな色の消せるペンを買いました。
そこから、またお絵描きは復活しました。
相変わらずはみ出しています。
でも今はこう言います。
「消せばいいや〜」
たまに消えないペンで書いて
「あ、消せない」
となることもあります。
それもまた、経験です。
怒って泣いたりもしませんし、「はみだしたからやめる」とかも言わなくなりました。
失敗させないことより、折れないこと
レジリエンスは“失敗しない力”ではありません。
療育の先生が言っていました。
「失敗させないことが大事なんじゃない。
失敗したときにどう寄り添うかが大事」
失敗経験がないままだと、いざ失敗したときにポキっといってしまう。
それはまさに、レジリエンスの話だと思いました。
レジリエンスとは、
失敗しない力ではなく、
失敗しても折れない力。
娘は
はみ出した
→ 泣いた
→ 受け止められた
→ 方法を変えた
→ また描いた
この流れを経験しました。
それが、今の「まあ、いいや。もう一回やろ」という折れない土台になっています。
「消せるものでしか書かなくなる」は本当に問題?

消せるペンしか使わなくなるのでは?
そう思う人もいるかもしれません。
でも、やること自体をやめてしまったら、
はみ出さなくなる日も来ません。
消せるから挑戦できる。
挑戦できるから、経験が増える。
安全な環境があるから、少しずつ強くなれる。
それは甘やかしではなく、土台づくりです。
続けることを止めない工夫は、成長を止めません。
まとめ
失敗は、なくせません。
でも、
失敗を「終わり」にするか、「通過地点」にするかは、大人の関わりで変わります。
失敗を経験させないことよりも、失敗しても大丈夫だと思える環境をつくること。
それが、レジリエンスを育てる関わりなのだと思います。

大きな出来事があったときだけじゃなくて、日々のちょっとしたことでも同じかなと思います。
